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2024年3月最新: IQOSイルマのニコチン量は何ミリ?発がん性物質(タールなど)は削減できているのか?徹底的に調べてみた!

【発覚】アイコスのニコチン量や有害物質も公開!この結果を見ても加熱式タバコは紙巻きタバコ同様に危険だと言うのか? IQOS アイコス
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こんばんは、加熱式たばこブロガーのゲンキ(@MOQLOG_JPです。

Yahoo!ニュースなどを見ていると目に入ってくるのが、加熱式たばこへの批判的な記事。

「加熱式タバコは紙巻タバコよりも害が少ない」ということが間違いではないかと考えている・・・。「加熱式タバコが有害か無害かと言えば有害だ」少しでも害があるなら世の中から消さないといけない。

うんざり。“考えている”ではなく、紙巻きたばこと同じくらいの害があることを、喫煙者が納得のいく方法で実験して示してほしいものです。
*これまで危険だと言っている根拠の実験や検証は不備だらけなので。

さて、この記事ではアイコスのニコチン量タールの有無だけでなく、有害物質についても様々な参考資料をもとに解説していますので、アイコスってどうなの?と思われている方はぜひ参考にしていってください。

WRITER / 執筆者

加熱式たばこブロガー

国内最大級の加熱式たばこ、電子たばこブログ「モクログ(MOQLOG)」を運営。日本の加熱式たばこブロガーの一人。2016年3月より運営を開始、紙巻たばこに変わる加熱式たばこ、電子たばこの専門家として、たばこに関する様々な情報を発信中。

取材協力oricon news 週刊プレイボーイ など

アイコスイルマのニコチン量と成分について

まだ試験結果が公表される前までは、アイコスのニコチン量は0.5mgから1.0mgではないか?と言われてきました。

この根拠は紙巻たばこと吸い比べた体感値で、0.5mgだとメビウス、1.0mgだと赤マル相当となり、私もマルボロ赤をメインに吸っていたので、アイコスのニコチン量は1mgくらいのイメージを持っています。

また、もう1つ気になる点としては、有害物質90%カットのフレーズやタールが含まれていない、などエアロゾルに含まれる成分についてではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、根拠が曖昧だったニコチン量と、気になる有害物質の量について解説していきます。

アイコスイルマのエアロゾル(蒸気)内のニコチン量

成分単位レギュラー3R4F
パフ(吸引)回 数/本12 ± 010.6 ± 0.4
水分mg/本36.5 ± 3.115.8 ± 2.9
グリセリンmg/本4.63 ± 0.832.42 ± 0.14
ニコチンmg/本1.32 ± 0.161.89 ± 0.16
アイコスのヒートスティックと試験用タバコのニコチン量の比較結果

このグラフは、紙巻きたばこ(3R4F)の煙や、アイコスのヒートスティックの蒸気に含まれる成分を比較したものです。

ニコチン量は体感より少し強めの結果がでており、ヒートスティック・レギュラーは1.32mg(誤差±0.16mg)であるという結果が公表されており、これはグローの倍以上、プルームテックにおいては数十倍もの違いがあります。

いずれにしても、“もっとも紙巻きたばこに近い”と言われる所以は、このニコチンの強さにありそうです。

ニコチンの含有量

レギュラーのニコチン量:1.32mg
メンソールのニコチン量:1.21mg

※メンソールについては元データに記載されています。

アイコスイルマのニコチン量は1.2mg~1.3mg相当

参照:確固たる科学的エビデンスと厳格な評価 PMI JAPAN

アイコスイルマのエアロゾル(蒸気)内の有害成分

成分単位レギュラー3R4F
アンモニアμg/本14.2 ± 1.139.3 ± 3.2
アクリルアミドμg/本1.73 ± 0.124.8 ± 0.3
ピリジンμg/本7.54 ± 0.2636.1 ± 2.2
アセトアミドμg/本4.02 ± 0.1813.9 ± 0.5
ブチルアルデヒドμg/本26.1 ± 2.388.4 ± 10.7
スチレンμg/本0.608 ± 0.05824.5 ± 1.2
ピレンng/本<5.0087.3 ± 2.5
カテコールμg/本16.3 ± 1.591.4 ± 5.6
ホルムアルデヒドμg/本5.53 ± 0.6956.5 ± 1
酸化プロピレンμg/本0.148 ± 0.0181.32 ± 0.12
N-ニトロソアナバシンng/本<3.1533.7 ± 8.5
ベンズ[a]アントラセンng/本1.45 ± 0.1428.0 ± 0.6
N-ニトロソノルニコチンng/本17.2 ± 1.25309 ± 41
アセトアルデヒドμg/本219 ± 311555 ± 184
プロピオンアルデヒドμg/本14.5 ± 2.4125 ± 16
ベンゾ[a]ピレンng/本<1.0014.2 ± 0.3
フェノールμg/本1.16 ± 0.1213.6 ± 0.9
N-ニトロソアナタビンng/本20.5 ± 0.5318 ± 74
ヒドロキノンμg/本8.10 ± 0.4883.1 ± 5.5
アクロレインμg/本11.30 ± 2.36154 ± 20
4-1-3-1-ブタノンng/本6.7 ± 0.6266 ± 15
メチルエチルケトンμg/本7.18 ± 1.19187 ± 30
アセトンμg/本40.7 ± 6.2736 ± 129
一酸化窒素μg/本16.8 ± 2.3491 ± 38
窒素酸化物μg/本17.3 ± 2.6537 ± 43
トルエンμg/本2.59 ± 0.43188 ± 11
o-クレゾールμg/本0.069 ± 0.0084.47 ± 0.16
o-トルイジンng/本1.260 ± 0.18785.5 ± 2.7
一酸化炭素mg/本0.531 ± 0.06832.8 ± 2.4
アクリロニトリルμg/本0.258 ± 0.04131.9 ± 1.8
ベンゼンμg/本0.649 ± 0.07497.6 ± 4.7
1,3-ブタジエンμg/本0.294 ± 0.04263.8 ± 3.5
イソプレンμg/本2.35 ± 0.39798 ± 49

ほとんどの物質で、数値が大幅に削減されていることがおわかり頂ける思います。

種類が多いのでピンと来ない方もいらっしゃるかと思いますが、これらは全てタバコの蒸気に含まれる有害物質で、中でも赤字の9物質は、WHOより優先的に低減すべし!と言われている物質です。

優先して低減すべき有害物質 (低減率)

アセトアルデヒド (14.0%)
アクロレイン (7.3%)
ベンゾ[a]ピレン (7.0%)
ホルムアルデヒド (9.7%)
ベンゼン (0.6%)
1,3-ブタジエン (0.4%)
一酸化炭素 (1.6%)
NNK(4-1-3-1-ブタノン) (2.5%)
NNN(ニトロソノルニコチン) (5.5%)

アセトアルデヒドの削減率だけが15%程度ですが、他の有害物質の削減率は10%以下、9項目以外の物質の削減率も70%から99%と言う結果です。

これらの結果からアイコスは平均して90%から95%程度、紙巻きたばこと比べて有害物質が削減されていることが示されています。

アイコスイルマは平均して有害物質90%削減

参照:確固たる科学的エビデンスと厳格な評価 PMI JAPAN

アイコスイルマの主流煙に含まれるニコチン量は何ミリ?

2017年12月、アメリカの医学雑誌であるJAMA Internal Medicine誌に2017年12月にIQOSに含まれるニコチン量について掲載された論文が発表されました。

成分IQOSヒートスティックラッキーストライク
ニコチン含有量301mg361mg

論文によるとアイコスのニコチン量は紙巻きタバコと比べると決して少ないという訳ではありませんでした。

比率にすると加熱式タバコに含まれるニコチン量は紙巻きタバコの84%になるので、多少少ないという事が分かります。

参照:Heat-Not-Burn Tobacco Cigarettes JAMA

テリアに含まれるニコチン量について

テリアに含まれるニコチン量ですが、日本中毒情報センターの「テリア製品について」にニコチン量の情報が掲載されていたので紹介します。

ニコチン含有量1本あたりのニコチン含有量は最大6mg(ヒートスティックと同等)
ニコチン浸出量1本あたりのニコチン浸出量は最大5.9mg

テリアのニコチン量が6mgというのは、マールボロのヒートスティックと同じ量です。

6mgのイメージが分かりやすくいうと、紙巻きタバコの6mgを吸っていると考えたらイメージが付きやすいと思います。

参照:テリア製品について 日本中毒情報センター

センティアに含まれるニコチン量について

センティアに含まれるニコチン量について調べてみたんですが、研究結果等を見つける事ができませんでした。

まだ発売してから日数が経っていないのが無い理由だと思うので、発表され次第紹介してきます。

しかしセンティアとテリアの吸いごたえを比べると若干センティアの方が弱く感じる人が多いようなので、もしかしたらセンティアのニコチン量はテリアと比べて少ないのかもしれません。

アイコスイルマと紙巻タバコを比較してみた結果

ここまでアイコスイルマと紙巻きタバコを比較してきましたが、ニコチン量はほとんど変わらない事が分かりました。

しかしWHOに優先して削減が求められていた有害物質の項目については、アセトアルデヒドを除いて全て10%以下、それ以外の物質も大幅に削減できています。

このことから、アイコスイルマはニコチン量に関しては紙巻きタバコと同等だが、有害物質に限っては約90%の削減ができているので、紙巻たばこに比べるとだいぶ有害性は減っているということがお判り頂けると思います。

アイコスイルマの有害物質(タールなど)について

次にタールについて紹介していきます。

ニコチンは紙巻きタバコと比べるとあまり変わりませんでしたが、タールはどうなのでしょうか?タールというのはタバコにおける3大有害物質の1つで癌の原因にもなってしまう物質。

ですので、アイコスにタールが含まれているかどうかは、すごく重要な話というわけです。

アイコスの発がん性は紙巻タバコの10倍というニュース

アイコスの発がん性が紙巻きタバコの10倍という話を皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?しかし、この10倍という話はあくまで噂正しい内容ではありません

ではなぜこのような噂が出回ったのか?それは米ロイター通信に書かれた記事が、日本で転載される際に大袈裟に書かれたことが原因で、実際の記事の中身を要約すると、以下4つの点が書かれています。

  1. 加熱式タバコは、従来のたばこに含まれるニコチンの84%が含まれている
  2. 一酸化炭素、揮発性有機化合物 (VOC)、多環芳香族炭化水素 (PAH) など、がんに関連する化学物質も含まれている
  3. 一部の化学物質は紙巻きたばこよりもはるかに高い濃度で検出されている
  4. IQOSの煙には有害な化学物質が含まれていましたが、平均して濃度は低くなっている

読んでみると、発がん性が10倍という事は一切書かれておらず、「一部の化学物質は紙巻きたばこよりもはるかに高い濃度で検出されている」の一部分を誇張して書かれてしまったんです。

実際の健康への影響については「今後さらに研究していく必要がある」と締めくくられており、「発がん性10倍」という噂は完全なガセネタであることがわかっています。

参照:‘Heat-not-burn’ cigarettes still release cancer-causing chemicals 米ロイター通信

「アイコスの発がん性10倍説」へのフィリップモリスの反論

更に、ことの発端となった研究結果に対して、フィリップモリスは以下のように反論も展開。

  • 測定方法にばらつきがあり正確な数値ではない
  • サンプルにしている紙巻きタバコの数値も誤りがある
  • 記事の測定方法だと適正な数値を測ることはできない

なんと、ロイター通信が取り上げた研究自体も信ぴょう性に欠けるものだったんです。

正しくない実験で得た信ぴょう性のない研究結果を、更に捻じ曲げてメディアが露出させた・・・これが「発がん性が10倍」ニュースの真相だったんですね。

厚労省の研究でアイコスの有害物質8割以上削減できているという結果も

厚労省が国立がん研究センターにアイコスの有害性物質の調査を依頼した調査結果があるので紹介します。

調査内容
  • 受動喫煙の原因となる室内の「環境たばこ煙」における成分量について、紙巻たばこと加熱式たばことの比較を実施
  • 加熱式たばこの主流煙において紙巻たばこと同等程度含まれるものがある「ニコチン」を測定
  • より安全面に立って評価するため、一般的な喫煙室環境よりも、相当程度厳しい環境で測定

この調査から得られた知見は以下の3つ。

  1. 主流煙には、紙巻たばこと同程度のニコチンを含む製品もある。
  2. 主流煙に含まれる主要な発がん性物質の含有量は、紙巻たばこに比べれば少ない。
  3. 喫煙時の室内におけるニコチン濃度は、紙巻たばこに比べれば低い。

発がん性物質の少なさについては、以前より色々な議論がありましたが、厚労省がこの調査結果を発表したことで「アイコスの有害性の低さ」が立証されました。

参照0330加熱式たばこの科学的知見

アイコスはアメリカFDAに認可された製品

米国内で新たにモノを販売するには、FDA(日本の厚労省や消費者庁みたいな機関)から許可を得ないと売ることができませんが、FDAの審査は厳しいことで有名で、FDAの認可は世界的な認可を意味するとまで言われています。

アイコスは以前より許可を申し出ていましたが、データに信憑性がないだの、リスクが低減されているとは言えないだの、なかなか認可まで至らなかった経緯がありますが、2019年4月に販売の認可がおりました。

今では、リスク低減たばこ製品として販売を許可されており、日本だけでなく世界的にも紙巻たばこと比べたリスクの低さが評価されています。

アイコスイルマのタール含有量について

タールは有機物を燃焼させないと発生しませんが、多環芳香族炭化水素(たかんほうこうぞくたんかすいそ)というタールの仲間のような物質は発生している可能性があります。

多環芳香族炭化水素は、炭素を含む物質が不完全燃焼したときに生成されるものなので、燃やさずとも高温で加熱することでアイコスでも発生している可能性があり、その成分には有害物質も含まれるとウィキペディアには書かれています。

多環芳香族炭化水素に含まれる発がん性物質
  • ベンズ[a]アントラセン
  • ベンゾ[a]ピレン
  • ベンゾ[b]フルオランテン
  • ベンゾ[k]フルオランテン
  • クリセン
  • ジベンズ[a,h]アントラセン
  • インデノ[1,2,3-cd]ピレン

参照多環芳香族炭化水素 Wikipedia

結論、アイコスイルマは紙巻タバコよりは有害性は低い

アイコスの有害性の低さは、これまでの記事の内容からも十分に伝わったかと思います。

フィリップモリスジャパンはアイコスの有害性の低さから、アイコスはタバコハームリダクションとして使用できるという意見交換等も行っています。

ハームリダクションとは

タバコなどの健康被害や危険をもたらす行動習慣をいますぐにやめることができないとき、その行動に伴う害や危険をできるかぎり少なくすること。

厚労省の調査でも有害性の低さは示されていますので、あとはハームリダクションという考え方が広がるかどうか。

英国では「たばこハームリダクション」が特に推進されており、紙巻たばこに変わって、電子たばこや加熱式たばこが国として推奨されています。

ぜひタバコ先進国を見習ってほしいものです。

まだアイコスを紙巻きタバコと同等に危険だと言いますか?

よくタバコに批判的な方が書く記事には、「企業がお金を渡して行った実験結果は信憑性に欠ける」と書かれていますが、その点は否定できません。ですが、私たち愛煙家から言わせてもらえば、タバコに批判的な団体が行う調査、実験も同じです。

これまでいくつかの否定的な実験結果が取り上げられてきましたが、そのほとんどはお粗末なもので、実験方法がおかしかったり、現実的にあり得ない想定で行われたりと悪意を感じるレベル

しかも、権威ある立場の人が軽く言うもんだからタチが悪いんですよ・・・司法の世界では「疑わしきは罰せず」が原則ですが、ことタバコの話になると逆で、これだけデータが公開されていても、まだ影響はわからない(ので危険)と締めくくられてしまいます。

明らかにおかしいので、このような反論記事を書くに至ったわけです。

アイコスイルマのニコチン量や有害物質(タールなど)まとめ

アイコスの有害性の低さをお伝えしてきましたが、無害ではないという事は忘れてはいけません。

ですが、捏造や根拠のない噂で迫害されるのはコリゴリだし、ハームリダクションの考え方が少しでも広まれば良いな、と思っています。

誰も特にならないかも知れませんが、いつか愛煙家も嫌煙家も納得するような、しっかりした研究結果が公開されるよう期待したいと思います。

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