こんばんは、加熱式たばこブロガーのゲンキ(@MOQLOG_JP)です。
Googleからのオススメ記事は、いつもの加熱式たばこ批判の記事が2つ、どんなことが書いてあるのかと読んでみました。
「加熱式タバコは紙巻タバコよりも害が少ない」ということが間違いではないかと考えている・・・。「加熱式タバコが有害か無害かと言えば有害だ」少しでも害があるなら世の中から消さないといけない。
うんざり。
“考えている”ではなく、紙巻きたばこと同じくらいの害があることを、喫煙者が納得のいく方法で実験して示してほしいものです。
*これまで危険だと言っている根拠の実験や検証は不備だらけなので。
有害か無害かって?ニコチン入ってるんだし、9割カットされていようが有害物質がなくなったワケじゃないんだから有害なのはわかってます。
重要なのはその程度でしょ。
既にプルームテック、グローについては有害物質量などを公開していることはお伝えしましたが、アイコスもニコチンや有害物質の量を数値として公表してますので読んでみてください。
この結果を見ても加熱式タバコは紙巻きタバコ同様に危険だと言うのか?
アイコスイルマのニコチン量を解説
まずニコチン量のイメージですが、よく見かける数値は0.5mg~1.0mgという表記ではないでしょうか。
この根拠はこれまで吸っていた紙巻たばことの比較で、0.5mgだとメビウスあたり、1.0mgだとマルボロ赤が該当、私もマルボロ赤をメインに吸っていたので、アイコスのニコチン量は1mgくらいのイメージを持っています。
もう1つ忘れてはいけないのが、有害物質90%カットのフレーズ。まだアイコスが出回り始めたばかりの頃は、このフレーズをどれだけ耳にしたことか。
他にはタールが含まれていない、燃やさないなど、今の加熱式タバコのイメージはアイコスが作り出したと言っても過言ではありません。
今回ご紹介するのは、なんとなくアバウトだったニコチン量と、気になる有害物質の量についてですよ。
アイコスイルマのエアロゾル(蒸気)内のニコチン量
成分 | 単位 | レギュラー | 3R4F |
---|---|---|---|
パフ(吸引)回 数 | /本 | 12 ± 0 | 10.6 ± 0.4 |
水分 | mg/本 | 36.5 ± 3.1 | 15.8 ± 2.9 |
グリセリン | mg/本 | 4.63 ± 0.83 | 2.42 ± 0.14 |
ニコチン | mg/本 | 1.32 ± 0.16 | 1.89 ± 0.16 |
最初のこのグラフは、紙巻きたばこ(3R4F)の煙や、アイコスのヒートスティックの蒸気に含まれる成分を比較したものです。
まず気になるニコチン量ですが、体感より少し強めの結果がでており、ヒートスティック・レギュラーは1.32mg(誤差±0.16mg)であるという結果が公表されています。
加熱温度の高さがポイントなのか、たばこ葉のち外なのか、はたまたヒートブレードによる効果なのかはわかりませんが、グローの倍以上、プルームテックにおいては数十倍もの違いがあります。
いずれにしても、“もっとも紙巻きたばこに近い”と言われる所以は、このニコチンの強さにありそうです。
ニコチンの含有量
レギュラーのニコチン量:1.32mg
メンソールのニコチン量:1.21mg
メンソールについては元データに記載されています。
アイコスイルマのエアロゾル(蒸気)内の有害成分
成分 | 単位 | レギュラー | 3R4F |
---|---|---|---|
アンモニア | μg/本 | 14.2 ± 1.1 | 39.3 ± 3.2 |
アクリルアミド | μg/本 | 1.73 ± 0.12 | 4.8 ± 0.3 |
ピリジン | μg/本 | 7.54 ± 0.26 | 36.1 ± 2.2 |
アセトアミド | μg/本 | 4.02 ± 0.18 | 13.9 ± 0.5 |
ブチルアルデヒド | μg/本 | 26.1 ± 2.3 | 88.4 ± 10.7 |
スチレン | μg/本 | 0.608 ± 0.058 | 24.5 ± 1.2 |
ピレン | ng/本 | <5.00 | 87.3 ± 2.5 |
カテコール | μg/本 | 16.3 ± 1.5 | 91.4 ± 5.6 |
ホルムアルデヒド | μg/本 | 5.53 ± 0.69 | 56.5 ± 1 |
酸化プロピレン | μg/本 | 0.148 ± 0.018 | 1.32 ± 0.12 |
N-ニトロソアナバシン | ng/本 | <3.15 | 33.7 ± 8.5 |
ベンズ[a]アントラセン | ng/本 | 1.45 ± 0.14 | 28.0 ± 0.6 |
N-ニトロソノルニコチン | ng/本 | 17.2 ± 1.25 | 309 ± 41 |
アセトアルデヒド | μg/本 | 219 ± 31 | 1555 ± 184 |
プロピオンアルデヒド | μg/本 | 14.5 ± 2.4 | 125 ± 16 |
ベンゾ[a]ピレン | ng/本 | <1.00 | 14.2 ± 0.3 |
フェノール | μg/本 | 1.16 ± 0.12 | 13.6 ± 0.9 |
N-ニトロソアナタビン | ng/本 | 20.5 ± 0.5 | 318 ± 74 |
ヒドロキノン | μg/本 | 8.10 ± 0.48 | 83.1 ± 5.5 |
アクロレイン | μg/本 | 11.30 ± 2.36 | 154 ± 20 |
4-1-3-1-ブタノン | ng/本 | 6.7 ± 0.6 | 266 ± 15 |
メチルエチルケトン | μg/本 | 7.18 ± 1.19 | 187 ± 30 |
アセトン | μg/本 | 40.7 ± 6.2 | 736 ± 129 |
一酸化窒素 | μg/本 | 16.8 ± 2.3 | 491 ± 38 |
窒素酸化物 | μg/本 | 17.3 ± 2.6 | 537 ± 43 |
トルエン | μg/本 | 2.59 ± 0.43 | 188 ± 11 |
o-クレゾール | μg/本 | 0.069 ± 0.008 | 4.47 ± 0.16 |
o-トルイジン | ng/本 | 1.260 ± 0.187 | 85.5 ± 2.7 |
一酸化炭素 | mg/本 | 0.531 ± 0.068 | 32.8 ± 2.4 |
アクリロニトリル | μg/本 | 0.258 ± 0.041 | 31.9 ± 1.8 |
ベンゼン | μg/本 | 0.649 ± 0.074 | 97.6 ± 4.7 |
1,3-ブタジエン | μg/本 | 0.294 ± 0.042 | 63.8 ± 3.5 |
イソプレン | μg/本 | 2.35 ± 0.39 | 798 ± 49 |
細かすぎて違いがわかりにくいと思いますので、グラフを見ていただくのが良いと思います。
ほとんどの有害物質が大幅に削減されていることがおわかり頂けるとハズです。
これをグローのときと同じように、WHOが特に優先して削減しなさい!と定める9つの項目(赤字)に絞って見てみると結果は以下の通り。
紙巻たばこと比べたときの割合
アセトアルデヒド 14.0%
アクロレイン 7.3%
ベンゾ[a]ピレン 7.0%
ホルムアルデヒド 9.7%
ベンゼン 0.6%
1,3-ブタジエン 0.4%
一酸化炭素 1.6%
NNK(4-1-3-1-ブタノン) 2.5%
NNN(ニトロソノルニコチン) 5.5%
アセトアルデヒドの削減率だけが15%程度ですが、他の有害物質の削減率は10%以下、それ以外の項目でも70%から99%削減です。
これらの結果からアイコスは平均して90%から95%程度、紙巻きたばこと比べて有害物質が削減されていることが示されています。
なんでこの結果が評価されないのかわからない・・・。
平均して有害物質90%削減
参照:確固たる科学的エビデンスと厳格な評価 PMI JAPAN
アイコスイルマの主流煙に含まれるニコチン量は何ミリ?
2017年12月、アメリカの医学雑誌であるJAMA Internal Medicine誌に2017年12月にIQOSに含まれるニコチン量について掲載された論文が発表されました。
成分 | IQOSヒートスティック | ラッキーストライク |
---|---|---|
ニコチン | 301mg | 361mg |
論文によるとアイコスのニコチン量は紙巻きタバコと比べると決して少ないという訳ではありませんでした。
比率にすると加熱式タバコに含まれるニコチン量は紙巻きタバコの84%になるので、多少少ないという事が分かります。
テリアに含まれるニコチン量について
テリアに含まれるニコチン量ですが、日本中毒情報センターの「テリア製品について」にニコチン量の情報が掲載されていたので紹介します。
テリアのニコチン含有量
ニコチン含有量 | 1本あたりのニコチン含有量は最大6mg(ヒートスティックと同等) |
ニコチン浸出量 | 1本あたりニコチン浸出量は最大5.9mg |
テリアのニコチン量が6mgというのは、マールボロのヒートスティックと同じ量です。
6mgのイメージが分かりやすくいうと、紙巻きタバコの6mgを吸っていると考えたらイメージが付きやすいと思います。
決してニコチン量が少ない、と言えない数値なのは間違い無いですね。
センティアに含まれるニコチン量について
センティアに含まれるニコチン量について調べてみたんですが、研究結果等を見つける事ができませんでした。
まだ発売してから日数が経っていないのが無い理由だと思うので、発表され次第紹介してきます。
しかしセンティアとテリアの吸いごたえを比べると若干センティアの方が弱く感じる人が多いようなので、もしかしたらセンティアのニコチン量はテリアと比べて少ないのかもしれません。
アイコスイルマと紙巻タバコを比較してみた結果
ここまでアイコスイルマと紙巻きタバコを比較してきましたが、ニコチン量はほとんど変わらない事が分かりました。
しかしWHOに優先して削減が求められていた有害物質の項目が、アセトアルデヒドを除いて全て10%以下になっています。
このことから、アイコスイルマはニコチン量に関しては紙巻きタバコと同等だが、有害物質に限って見ると約90%の削減ができている。
アイコスが体に悪いのは勿論ですが、紙巻きタバコに比べると比較的マシという事ですね。
アイコスイルマの有害物質(タールなど)について
次にタールについて紹介していきます。
ニコチンは紙巻きタバコと比べるとあまり変わりませんでしたが、タールはどうなのでしょうか?
タールというのはタバコにおける3大有害物質の1つで癌の原因にもなってしまう物質。
なのでアイコスにタールが含まれているかどうかは、すごく重要な話なわけなんです。
アイコスの発がん性は紙巻タバコの10倍というニュース
アイコスの発がん性が紙巻きタバコの10倍という話を皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
しかしこの10倍という話はあくまで噂の話で、正しい内容という訳ではありません。
ではなぜこのような噂が出回ったのか?それは米ロイター通信が発表した記事が原因と考えられています。
記事の中身を要約すると、
- 加熱式タバコは、従来のたばこに含まれるニコチンの84%が含まれている
- 一酸化炭素、揮発性有機化合物 (VOC)、多環芳香族炭化水素 (PAH) など、がんに関連する化学物質も含まれている
- 一部の化学物質は紙巻きたばこよりもはるかに高い濃度で検出されている
- IQOSの煙には有害な化学物質が含まれていましたが、平均して濃度は低くなっている
この記事には、一部の化学物質は紙巻きタバコより高い濃度で検出されたと書かれていましたが、全てを読んでみると、IQOSの煙には有害な化学物質が含まれていましたが、平均して濃度は低くなっているとも記載されていました。
発がん性が10倍という事は一切書かれておらず、おそらく「一部の化学物質は紙巻きたばこよりもはるかに高い濃度で検出されている」という部分が誇張されて変な噂が流れたのかな、と思います。
実際に健康の影響についてはさらに研究していく必要があるとも記載されているので、まだはっきりとしたことはわかっていないようですね。
「アイコスの発がん性10倍説」へのフィリップモリスの反論
フィリップモリスは米ロイター通信の記事にこのように反論しています。
- 測定方法にばらつきがあり正確な数値ではない
- サンプルにしている紙巻きタバコの数値も誤りがある
- 記事の測定方法だと適正な数値を測ることはできない
全体的に言えることは測定方法が適正ではないので、信憑性には欠けるという事です。
アイコスの有害性には諸説あるので、規制機関等が発表した内容を信じる事が一番いいという事ですね。
厚労省の検証結果では8割以上削減
厚労省が国立がん研究センターにアイコスの有害性物質の調査を依頼した調査結果があるので紹介します。
この調査から得られた知見は以下の3つ。
- 主流煙には、紙巻たばこと同程度のニコチンを含む製品もある。
- 主流煙に含まれる主要な発がん性物質の含有量は、紙巻たばこに比べれば少ない。
- 喫煙時の室内におけるニコチン濃度は、紙巻たばこに比べれば低い。
発がん性物質の少なさについては、以前より色々な議論がありましたが、厚労省が今回の調査結果を発表したことで、アイコスの有害性の低さという事が立証されました。
アイコスがFDAに認可された事実
厚労省の発表以外にも以下のことがあります。
米国内で新たにモノを販売するには、FDA(日本の厚労省や消費者庁みたいな機関)から許可を得ないと売ることができないんです。
FDAの審査は厳しいことで有名で、FDAの認可は世界的な認可を意味するとまで言われています。
アイコスは以前より許可を申し出ていましたが、データに信憑性がないだの、リスクが低減されているとは言えないだの、なかなか認可まで至らなかった経緯がありますが2019年4月に販売の認可がおりました。
FDAが認可したという事は、アイコス(加熱式たばこ)は紙巻たばこよりも健康リスクが少ない!ということを、アメリカが国として認めたという事なんです。
アイコスイルマのタール含有量について
そもそもタールという物質は、有機物を燃焼させないと発生することはありません。
しかし多環芳香族炭化水素(たかんほうこうぞくたんかすいそ)という物質があり、簡単に言うとタールの仲間のようなもので、炭素を含む物質が不完全燃焼したときに生成されるもの。
不完全燃焼で形成されるということはアイコスでも発生してしまいます。
以前から多環芳香族炭化水素が発生するというのは言われていましたが、気になるのは多環芳香族炭化水素の発がん性の有無ではないでしょうか。
ウィキペディアによると、「多環芳香族炭化水素の毒性は、異性体や環の数に依存する」とのことで、色々な多環芳香族炭化水素仲間があり、その中には有害なもの(発がん性を有する物質)もあると書かれていました。
アメリカ合衆国環境保護庁が発がん性物質に分類した多環芳香族炭化水素
- ベンズ[a]アントラセン
- ベンゾ[a]ピレン
- ベンゾ[b]フルオランテン
- ベンゾ[k]フルオランテン
- クリセン
- ジベンズ[a,h]アントラセン
- インデノ[1,2,3-cd]ピレン
正直ウィキペディアを読んでも無知な私ではこれ以上のことがわかりませんでしたが、これらの多環芳香族炭化水素が、量はともかくとして、アイコスにも含まれている可能性は高そうです。
結論、アイコスイルマは紙巻タバコよりは有害性は低い
アイコスの有害性の低さはこれまでの記事の内容からも分かって頂けたかと思います。
フィリップモリスジャパンはアイコスの有害性の低さから、アイコスはタバコのハームリダクションとして使用できるという意見交換等も行っています。
ハームリダクションとは
ハームリダクションとは
タバコなどの健康被害や危険をもたらす行動習慣をいますぐにやめることができないとき、その行動に伴う害や危険をできるかぎり少なくすること。
厚労省等も有害性は低いと言っているので、アイコスがタバコのハームリダクションになるのは間違いなさそうです。
まだまだ紙巻きタバコと同等に危険だと言うんですか?
よくタバコに批判的な方が書く記事には、「企業がお金を渡して行った実験結果は信憑性に欠ける」と書かれていますが、その点は否定できません。
ですが、同じように私たち愛煙家から言わせてもらえば、タバコに批判的な団体が行う調査、実験も同じですよね。
これまでいくつかの否定的な実験結果が取り上げられてきましたが、そのほとんどはお粗末なもので、実験方法がおかしかったり、現実的にあり得ない想定で行われたりと悪意を感じるレベル。
紙巻たばこと同等、もしくは以上に危ないと言う根拠は何もなく、ただ危ない気がする・・・と権威ある立場の人が軽く言うもんだからタチが悪い。
司法の世界では「疑わしきは罰せず」が原則ですが、ことタバコの話になると逆、これだけデータが公開されていても、まだ影響はわからない(ので危険)と締めくくられてしまいます。
しかも、他にも有害なモノはたくさんあるにも関わらず、それらのコトは一切触れない不平等さ、おかしいですよね。
アイコスイルマのニコチン量や有害物質(タールなど)まとめ
アイコスの有害性の低さが分かりましたが、無害ではないという事は忘れてはいけません。
今まで曖昧にされていた事がはっきりと分かる様になって嬉しい限りです。
しかし、まだまだ分かっていない事も多くあるので、早く色んな研究がされることを願いたいですね。
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