プルームテックもやはり値上げ

つい先日、たばこ税増税をうけてフィリップモリスがヒートスティックの値上げを発表しましたが、そのときはJT(プルームテック)もBAT(グロー)も静かなものでした。

特に、JTが販売しているプルームテック専用たばこの「たばこカプセル」は紙巻きたばこの4分1以下であることから、もしかしたら増税分を吸収してくれるのでは?なんて淡い期待もしていましたが、やはり値上げに舵を切りました。

今回は値上げと税金について、書いてみようと思います。

たばこ税増税の経緯

まずは、「何故たばこ税が増税になるのか?」という点ですが、これには2つの理由があると言われています。

1つは、2019年10月に控える「消費税」引き上げ。

2つめが、加熱式たばこの普及による「たばこ税収」の減少。

税収減はなんとなくわかるけど、消費税引き上げがどうして関係しているのか・・・簡単に解説しましょう。

1.消費税引き上げによる不満の受け皿

国の財政が厳しいので、消費税を引き上げないといけないのはわかりますが、いざ自分の買い物に関係するとなると不満は出るものです。

そこで政府が考えたのが、生活必需品や教育費などに対する「軽減税率」という仕組み。

この「軽減税率」というのは、必要最低限のモノやサービスには税率を軽減するので、それならいいでしょ?・・・という内容なのですが、軽減した分「税収」は減ってしまいますよね。

何かで軽減税率の穴埋めしないといけない、そうだ!贅沢品であるたばこ税を増税すればいいんだ!

こうして増税議論が始まりました。

2.加熱式たばこが普及すると反比例して税収が減る

みなさんは紙巻きたばこの税率が何%なのかご存知ですか?

答えは55.6%です。
*更に消費税(7.4%)が加わり実質63.1%が税金となります。

440円のたばこが一個売れると、245円もの税収が入る仕組みになっています。

ところが、加熱式たばこ税率アイコス(41.7%)グロー(28.6%)プルームテック(7.4%)と低いんです。

これは「パイプたばこ」としての分類で計算されている為で、紙巻きたばこの代わりに加熱式たばこが売れると、どんどん税収が減ってしまうのはお解り頂けると思います。

まだアイコスが販売された当時こそ問題視されませんでしたが、喫煙者の実に2割が加熱式たばこユーザーになった今、無視できない状況になったんですね。

たばこ税による税収は年間2兆円もあり、重要な財源であることから、加熱式たばこも増税となったわけです。

加熱式たばこの増税ってどれくらいなの?

気になるのは、今回のたばこ税増税によって、加熱式たばこはどれくらい増税されるのか?という話。

記事を書きながら値上げも致し方なしと思ってしまいましたが、2022年10月には紙巻きたばこの7割から9割に相当する税率がかけられることになります。

2018年10月から段階的に増税するとのことですが、もともと税率の低かった加熱式たばこについては、毎年とんでもないペースで増税されていきます。

既にアイコスのヒートスティックは40円の値上げが発表されていますが、据え置きの場合でどのように増税されるかをご紹介します。

ヒートスティック(アイコス)の増税イメージ

ヒートスティックの価格:460円

2018年9月末までの税率は41.7% / 192円の税収
2022年10月までに目指す税率は58.7% / 270円程度の税収

これを均等に増えていくと仮定すると・・・

2018年10月(45.6% / 210円)+4.1% / 18円の増税
2019年10月(48.9% / 225円)+7.2% / 33円の増税
2020年10月(52.1% / 240円)+10.4% / 48円の増税
2021年10月(55.4% / 255円)+13.7% / 63円の増税
2022年10月(58.7% / 270円)+17.0% / 78円の増税

ぶっちゃけアイコスの増税分なんて可愛いものです(汗)次はグローを見てみましょう。

ネオスティック(グロー)の増税イメージ

ネオスティックの価格:420円

2018年9月末までの税率は28.6% / 120円の税収
2022年10月までに目指す税率は59.5% / 250円程度の税収

これを均等に増えていくと仮定すると・・・ヤバイです。

2018年10月(34.7% / 146円)+6.1% / 26円の増税
2019年10月(41.0% / 172円)+12.4% / 52円の増税
2020年10月(47.1% / 198円)+18.5% / 78円の増税
2021年10月(53.3% / 224円)+24.7% / 104円の増税
2022年10月(59.5% / 250円)+30.9% / 130円の増税

販売会社が利益を取り過ぎたとも言えますが、さすがにこれだけ増税されたら価格に転嫁せざるを得なさそうです。

たばこカプセル(プルームテック)の増税イメージ

たばこカプセルの価格:460円

2018年9月末までの税率は7.4% / 34円の税収
2022年10月までに目指す税率は45.7% / 210円程度の税収

これを均等に増えていくと仮定すると・・・とんでもないことになるのは想像つきますよね(汗)

2018年10月(15.0% / 69円)+7.6% / 35円の増税
2019年10月(22.6% / 104円)+15.2% / 70円の増税
2020年10月(30.2% / 139円)+22.8% / 105円の増税
2021年10月(37.8% / 174円)+30.4% / 140円の増税
2022年10月(45.7% / 210円)+38.3% / 176円の増税

吐き気がしてきました。

おまけ:紙巻きたばこの増税イメージ

紙巻きたばこメビウス)の価格:440円

2018年9月末までの税率は55.6% / 245円の税収
2021年10月までに目指す税率は69.3% / 305円の税収

紙巻きたばこについてはリミットは2021年で、4年間で3回の値上げをするとのこと。

2018年10月(60.2% / 265円)+4.6% / 20円の増税
2020年10月(64.8% / 285円)+9.2% / 40円の増税
2021年10月(69.3% / 305円)+13.7% / 60円の増税

たばこ税だけでも70%近くが税金に・・・税率2位のガソリンを大きく引き離してぶっちぎりの1位になりますね、おめでとうございます(ToT)

忘れてはいけない消費税増税分

とんでもなく税率があがったと思いますが、忘れてはいけないのが消費税。

上記で紹介した税率には「消費税」が含まれていないので、最低でも8%くらいを上乗せしたものが本来の税率ということになります。

ここで気になるのが、2019年10月に控える消費税の増税。

おそらく10%になると思うのですが、たばこが軽減税率の対象になるとは思えないので、しっかりと消費税10%分も掛かってくると思うんですよ。

となると、2022年の最終段階では、プルームテックなんかは45.7%+10%なので55.7%が税金になるということ。

これまで消費税とあわせても14.9%しか税金が掛かっていなかったものが55.7%も税金が掛かるとなると、そりゃ値上げでもしないとどうにもなりませんよね。

プルームテックの値上げについて

ニュースでは、見浪副社長によれば「基本的な考え方として、たばこ税増税部分は価格転嫁する。数量減少もメーカーのマージン改善という意味で値上げの中に含んでいきたい」と述べたそうで、値上げの方針を明らかにしています。

ただ、プライスリーダーでないことから、値上げ額やタイミングについては、他社や市場の動向を見ながら決めるとも言っており、実際にどれだけの値上げが行われるかは好評されていません。

フィリップモリスのヒートスティックは税率40%ちょっとで460円でしたからね、原価が同じだと仮定するなら当分は値上げをしなくてもフィリップモリスと同様の儲けは出るんですよー!と言いたいですが、設備投資などもありますし、この辺は一概には言えない部分です。

増税幅は一番大きいものの、これまでが儲け過ぎとも言えますし、何より最終的な税率は相変わらずダントツで低いのですから、その辺も加味した値上げの発表をして頂きたいものです。

あとがき

調べていて唖然としましたね。

まだアクションのないグローも遅かれ早かれ値上げを行うのは間違いないだろうと思います。

取れるところから取る、もいいですが、ちょっとやり過ぎではないですかね。

これまでタバコ税の増税で喫煙者は減っていく一方ですが、絶妙なバランスで税収は常に2兆円前後をキープしています。

果たして今回の増税でも2兆円がキープできるのか見ものです。