たばこ税ってそもそも何であるの?
こんばんは、モクログ管理人のげんちゃんです。
某議員さんが国会答弁で報告した資料から、一気に加熱してきた加熱式たばこへの増税問題。
当ブログでも言及していますが、確かに「アレレ、おかしくない?」と思うような内容なので、多少は覚悟しています。
ただ、そもそも何で「たばこ」に税金が掛けられているのか、皆さんは気になりませんか?
WIKIなどだと難しい言葉が多いので、かなり噛み砕いたつもりですが、わかりづらかったら申し訳ありません(汗)
たばこ税への課税の歴史
たばこに税金が課せられるようになったのは、なんと1876年の1月、たばこに印紙を貼ることで課税する仕組み(煙草従価印紙税法)が出来たのが始まり。
ですが、本格的に「財政を賄う」為に課税されるようになったのは、1904年に起きた日露戦争がきっかけのようで、その戦費を賄う為に、非常特別税法として「煙草専売法」を公布、たばこの製造や販売など様々なことに専売制を導入したんです。
専売制にするとなんで戦費を賄えるのか?
この専売ですが、大蔵省(国)が直接経営しており、競争相手がいないので価格を自由に決められることから、製造原価に対して高い専売価格を設定して莫大な収益が得られたんですね。
煙草従価印紙税法が制定される以前からも、国内各地で独自に課税はされていたようですが、今のめちゃくちゃ高い税率に繋がったのは、戦争だったというワケです。
専売の廃止、たばこ税の誕生
終戦後に、かのマッカーサー元帥の指令により、大蔵省から日本専売公社に引き継がれたのが1949年。
この当時のお金の流れは、国は日本専売公社に「税金(たばこ消費税)」をかけて税収とする、日本専売公社は国民に高い値段でたばこを販売して利益を得る、という流れです。
その後30年以上もこの仕組みが続いていましたが、1984年に「専売改革関連法」が成立したことで専売が廃止、それに伴い日本専売公社もなくなり、JT(日本たばこ産業株式会社)が設立されました。
この廃止のタイミングで誕生したのが、今の「たばこ税」だそうです。
ごにょごにょしていて非常に分かりづらかったのですが、結局のところ専売制度は廃止されたものの、名称や税の掛け方が違うだけで、国(地方自治体)は同じように収入を得られる仕組みになっているし、私たちは昔と変わらず専売価格のような高い金額でたばこを買わないといけないということですかね。
むしろ、国と私たちの間にJTを挟んでいる分、たばこに課税されはじめた頃に比べれば、更に高騰しているような気がします。
2010年の鳩山発言
まだ、たばこ税の徴収が始まったばかりの頃は、貴重な財源であったことから、喫煙者を減らさないように・・・と今では考えられないような配慮もあったそうです。
しかし、科学的に「たばこ」が、本人はもとより、周囲の人にまで健康被害の影響があることが明らかになったことで一変。
2010年の鳩山首相は「健康目的の為に喫煙者を減らす」と言ったことから、国の財源を確保する為の税制だったものが、「懲罰」としての意味合いの方が強くなっていきます。(=同年10月4度目の増税が実施)
周囲の人に多大な迷惑をかける「たばこ」を吸うのなら、迷惑料としてお金を払いなさい・・・そんな感じです。
取りやすいトコロから取る
いつの時代も財源の確保は大変なようです、少し前に消費税が5%から8%に引き上げられましたが、未だに10%にはなりませんもんね。
この不景気(私の体感です)の最中に消費税なんてあげられたら、たまったもんじゃない!きっと国民の多くがそう思うでしょう。
つまり、消費税の引き上げは、国民の多くを敵に回すので実施が難しいんです。
では、たばこ税は?これは増税しやすいんですよ。
たばこを吸う人は2017年現在は人口の18.2%、2000万人もいない少数派ですからね。
しかも、私たち喫煙者も周囲に迷惑をかけていることはわかっているので、しょうがない・・・と思うワケです。
嫌われ者の少数派からお金をとるのは、消費税をあげるよりもよっぽど簡単なんです。
その証拠に、消費税は導入から17年間引き上げられませんでしたが、たばこ税は何回増税されたか・・・という話です。
加熱式たばこを増税する理由
たばこ税の成り立ちとこれまでの増税の理由などを簡単にご説明してきましたが、つい最近も議論されている「加熱式たばこ(アイコス、プルームテック、グロー)」への増税は、果たしてどんな大義があるのでしょうか。
確かにまだ、加熱式たばこが周囲に及ぼす健康被害の影響について、科学的に「安心」が立証されたワケではありません。
先日の「アイコスの吸い殻をテーブルに置いて帰った!事件」のように、モラルやマナーが欠けている人がいるのも理解しています。
ですが、大多数の人は周囲に人に迷惑をかけないように、加熱式たばこに切り替えているハズなんです。
鳩山首相風に書くと「(自身と周囲の人の)健康目的の為に(比較的影響が少ないと言われる)加熱式たばこに替えた」となります。
それなのに、税収が減ってしまうと困るから加熱式たばこも増税!では反論もしたくなります。
あとがき
まだまだ書きたいことはたくさんあるのですが、今回の記事の趣旨が「たばこ税がなんのためにあるのか?」なので辞めます。
なんのためにあるのか?
昔は戦争でお金がなくなったから、今は健康目的のために喫煙者を減らすためですよ。
お陰様で喫煙者は年々現象傾向にあります。
それでも、たばこによる税収は変わりません。
そして今、加熱式たばこによって税収が大幅に減少しそうである。
そういうことです。
コメント
福祉先進国と呼ばれている北欧諸国の消費税は15~30%のところもあるようですが、その税金の使い道がはっきりと国民に知らされているそうです。
例えば高校までの教育の完全無償化や身体が不自由な方や高齢者等の福祉事業など。
なので国民も納得して消費税をはじめとする税金を納めていると聞きました。
そして消費税自体についても一律ではなく、商品によって(例えば贅沢品には高い税率、日用品には低い税率)違うとのことです。
日本という国=日本の政治家は【節約】という言葉を知りませんからね(;^_^A
たいして仕事もしてない政治家がJRにタダで乗って年間に何千万も貰ってるんですから、まずはそっちを減らしてくださいよ。と思います(;^_^A
KENさん
ホントですよね、国のために働く!という志があるなら、そんな大金いらないと思うんですけど・・・。
給料減らしましたー!議員の人数減らしましたー!って言われても、庶民の感覚的にはピンと来ないです。
ホント、税金って何に使われてるんですかね・・・この時期の道路工事は勘弁してもらいたいです。
>加熱式たばこが周囲に及ぼす健康被害の影響について、科学的に「安心」が立証されたワケではありません。
>先日の「アイコスの吸い殻をテーブルに置いて帰った!事件」のように、モラルやマナーが欠けている人がいるのも理解しています。
これだけでも充分悪くないかなと思う。
尚且つ、NHKのクローズアップ現代で、加熱式タバコは喫煙者が吸う主流煙の害を減らせても、副流煙の害は減らせないと言っていた。
neoさん
貴重なご意見ありがとうございます!
確かにおっしゃる通り、「まだまだ」な点は多々あります。
安心かどうかについては、NHKのクローズアップ現代での内容も含めて、正式な研究結果ではないので、良いのか、悪いのか・・・わかりません。
ただ、モラルやマナーについては、本当に酷い出来事だと思っています。
アイコスもグローも、プルームテックも、どれも「たばこ」であることには違いないので、なぜアイコスだから置いていいのか、私にも理解できません。
たばこを吸わない人と共存したいなら、マナーやモラルを守るのは大前提、今回の出来事は同じ喫煙者として残念です。
まだ世の中はこんな状況なので、neoさん(たばこを吸わない方だと思っていますが)にどうこう言える立場ではないのかも知れませんが、貴重なご意見を頂けたのでお返事させて頂きました。
この度はコメントいただき、ありがとうございましたm(_ _)m